精神の障害年金の申請の流れ|対象・金額・必要書類を整理する完全ガイド
📖 読了:約9分📝 整理シート:A4×2枚(無料DL可)📂 カテゴリ:相談窓口・制度

精神疾患で仕事を続けることがむずかしいとき、または日常生活に大きな支障が出ているとき、利用できる経済的な支援が「障害年金」です。うつ病・統合失調症・双極性障害・発達障害など、多くの精神疾患が対象になります。

この記事では、精神の障害年金について、対象・金額・必要書類・申請の流れを整理します。具体的な申請判断は、必ず年金事務所や社会保険労務士にご相談ください。

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障害年金とは:2つの種類

障害年金には、加入していた年金の種類によって2つあります。

  • 障害基礎年金(国民年金):自営業・学生・専業主婦などが対象。1級・2級の2段階。
  • 障害厚生年金(厚生年金):会社員・公務員などが対象。1級・2級・3級の3段階。3級でも受給できる可能性があります。

初診日(後述)の時点で、どちらの年金に加入していたかで決まります。会社員時代に初診を受けて、その後退職した場合でも、厚生年金の対象となります。

「初診日」がすべての出発点

障害年金の申請で最も重要な日付が「初診日」です。これは、現在の症状ではじめて医療機関を受診した日を指します。

たとえばうつ病で申請する場合、最初に「眠れない」「気分が落ち込む」で内科や心療内科にかかった日が初診日になることがあります。今通っている病院が初診の病院でなくても、最初の病院での記録が必要です。

初診日に関する3つの確認

  1. 初診日はいつか(自分の記憶・お薬手帳・診察券・領収書から特定)
  2. 初診日の時点で、何の年金に加入していたか(年金記録は年金事務所で確認可能)
  3. 初診日から1年6ヶ月後(または症状固定日)の状態=障害認定日

初診日の証明書は、最初に受診した病院から「受診状況等証明書」をもらいます。病院がカルテを5年間保管した後に廃棄しているケースもあり、その場合は別の方法で証明します(このあたりは複雑なので、年金事務所か社労士に相談を)。

対象になるかどうか:等級の目安

精神の障害年金の等級は、「日常生活がどれくらいできるか」で判定されます。診断書・病歴就労状況等申立書・面談などをもとに、日本年金機構が判定します。

等級の大まかなイメージ

  • 1級:日常生活に常に他人の援助が必要。入院や常時介助が必要な状態。
  • 2級:日常生活が著しく制限される。家事や外出に大きな支障があり、就労できない・著しく制限される状態。
  • 3級(厚生年金のみ):労働に著しい制限がある状態。働けても短時間・配慮された環境に限られる。

このイメージはあくまで目安です。実際の判定は、診断書の細かい記載と、日常生活の困りごとを書いた「病歴就労状況等申立書」の内容で決まります。

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金額の目安(2025年度)

年金額は毎年改定されます。2025年度(令和7年度)の年金額をもとにした目安は次の通りです。

区分 年額(目安) 月額(目安)
障害基礎年金1級 約103万円 約8.6万円
障害基礎年金2級 約83万円 約6.9万円
障害厚生年金3級 最低保障 約62万円〜 約5.2万円〜

子どもがいる場合は「子の加算」、配偶者がいる場合は「配偶者加給年金」が上乗せされることがあります。厚生年金の場合は、加入していた期間の給与水準でも金額が変わります。

申請に必要な書類(メイン3点)

窓口は、お住まいの市区町村の年金担当窓口、または年金事務所です。書類は3つに分けて整理できます。

1. 医師に書いてもらう書類

  • 受診状況等証明書:初診の病院に依頼。初診日を証明する書類。
  • 診断書(精神の障害用):現在通院している主治医に依頼。

2. 自分(家族)が書く書類

  • 病歴就労状況等申立書:発症から現在までの経過、日常生活の困りごと、就労状況を時系列で記載。

3. その他

  • 年金手帳、戸籍謄本、住民票、振込先の口座情報など

この中で、診断書と病歴申立書の内容は等級判定に直結します。日常生活の困りごとを過小に書かないことが大切です。「できる」「できない」の自己評価は、調子のよいときではなく、平均的な状態または悪いときを基準に書きます。

申請の流れ:4ステップ

  1. 年金事務所で予約・相談:初診日と年金加入記録を確認、必要書類を案内してもらう
  2. 医師に診断書を依頼:診断書料は5,000円〜10,000円程度(医療機関による)
  3. 病歴申立書を作成:時間をかけて書く。家族や支援者と一緒に書くと整理しやすい
  4. 窓口に提出:審査期間は約3〜4ヶ月。決定通知が郵送される

申請時のよくある悩みと対応

「働きながら申請してもいいか」

可能です。とくに障害厚生年金3級は、就労していても認められる可能性があります。働き方(時短・配慮あり・休職など)を具体的に書きます。

「不支給になったらどうするか」

審査結果に納得できない場合、3ヶ月以内に「審査請求」ができます。再度の診断書・申立書で再審査されます。社労士に依頼する人も多いです。

「家族が手伝うことはできるか」

本人が記入困難な場合、家族が代理で書類を整えることもできます。本人の状態を一番近くで見ている家族が、申立書の素材を提供することは申請の質を高めます。

専門家への相談

申請手続きは複雑で、書類の書き方ひとつで結果が変わることもあります。次のような相談先があります。

  • 年金事務所:無料。最初の入口として、まずここで相談
  • 市区町村の福祉課:自立支援医療・障害者手帳と合わせて相談できる
  • 社会保険労務士(障害年金専門):有料(着手金+成功報酬)。複雑なケースに向く
緊急時の相談先(公的窓口)
・よりそいホットライン:0120-279-338(24時間・無料)
・いのちの電話:0570-783-556
・お住まいの精神保健福祉センター(自治体名 + 精神保健福祉センター で検索)

まとめ:障害年金は「初診日」「等級判定」「書類の質」

  • 初診日が出発点。記録を遡って特定する
  • 等級は「日常生活ができるかどうか」で決まる
  • 診断書と病歴申立書の内容が結果に直結する
  • 働きながらの申請も可能(とくに厚生年金3級)
  • 不支給になっても3ヶ月以内に審査請求できる

関連記事「自立支援医療の申請の流れと使い方|通院費が原則1割に」も合わせて読むと、医療費・年金の両面から経済的支援を整理できます。


この記事は、厚生労働省・自治体・精神保健福祉センター等の公的情報をもとに、こころログ編集部が一般の方に届く言葉で再構成しています。診断や治療判断を目的としたものではありません。具体的な症状や治療については、必ず医療機関にご相談ください。

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※この記事についての注意

本記事は、精神科の診断・治療・薬の判断を提供するものではありません。症状や受診について判断が必要な場合は、主治医・かかりつけ医・各地域の精神保健福祉センター・保健所に直接ご相談ください。

本人または家族の身に危険が及ぶ恐れがある場合は、110番・119番・お住まいの地域の精神科救急情報センター・いのちの電話・よりそいホットラインをご利用ください。

記載している制度・支援機関の情報は2026年5月時点のものです。最新情報は厚生労働省・各自治体の公式サイトでご確認ください。

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